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池波正太郎「堀部安兵衛」上下

前から読みたくて買うつもりだったのに、本屋に行ったときは買い忘れていた本である。暮れに図書館で見つけたのをさいわい借りてきて読んでしまった。テレビでだが歌舞伎を思い出したように見たり、木村蒹葭堂さんに惹かれたり、ちょっと江戸時代をさまよっている昨今です。暮れには「忠臣蔵」を2日にわたって見た。
わたしは「忠臣蔵」が大好きで、その中でも一番に堀部安兵衛、二番に不破数右衛門が好きである。やんちゃなところがいい。堀部安兵衛は堀部家に養子に行く前の中山安兵衛だったとき、高田の馬場へ助太刀に走る映画を子どものときに見てからのファンである。叔父の一大事を知り、高田の馬場へ駆けていく安兵衛は、途中で塩を舐めて桝の酒をがぶっと飲んだ。なんともカッコよかった。「忠臣蔵」の映画やテレビではわりとオトコマエの俳優がやっているので、オトコマエだったんだろうとは思っていた。
さて、この本を読んだら安兵衛がオトコマエであることも、剣だけでなく学問もできる若者ということもわかった。
毎朝木刀をふるう稽古をさせ続けた、硬骨の父が自刃するところを見た少年から、家出して苦労を重ね、狂ったように女に迷う青年となる。しかし安兵衛の一直線の性格と素直さは、いろいろな大人から興味と好意を受ける。兄と慕う友人ができ、道場では浅野家家臣の奥田孫太夫と知り合う。
安兵衛が果たし合いの助太刀をした叔父という人は、血のつながりはなく、相手に気に入られて叔父甥の関係になった人である。「好きな男に、少しばかりの世話をするだけだから、恩に着てもらっては困る」と言い、安兵衛の世話をする。その叔父に一大事が起こったので助太刀にかけつけたのである。そのカッコよさが江戸中の噂になり、堀部弥兵衛の目に留まる。しつこい弥兵衛のくどきに負けて娘と結婚し婿になった安兵衛は、引退した弥兵衛に代わって浅野家に仕える。そして「忠臣蔵」へ一直線となるのだ。

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2004年01月02日 17:51に投稿されたエントリーのページです。

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