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大岡昇平『ルイズ・ブルックスと「ルル」』

毎日パソコンを前にしていると、そしてパソコンという道具でメールとなって運ばれてくる、人間関係の糸にからまれていると、本を読みたいという欲求がふつふつとわき上がってくる。今夜は読みかけのミステリーや秋山小兵衛でなく、こころが安らぐ本を眺めていたい。となると絵本だけれど、今夜は写真と大岡昇平による丁寧な解説のついた『ルイズ・ブルックスと「ルル」』を出してきた。大きな四角のおしゃれな本で1984年に出版されたもの。
この本が出たときはうれしかった。ルイズ・ブルックスはそのころのわたしの女神みたいなもので、また好きな人もいたらしく、ちょっとしたおしゃれな雑貨店には彼女の絵はがきを売っていた。はがきホルダーにはいまも数枚のモノクロ写真の絵はがきが入っている。おかっぱあたまの神秘の美女である。「ルル」という映画を見た気持ちになっているが、実際見たのかどうかを覚えていない。この本や絵はがきや雑誌を見すぎて、見た気分になっているのかもしれない。
今夜も文字は読まずにひたすらめくっては写真を見ている。こんなに美しい人がいたんですね。性悪な女、宿命の女、わがあこがれの女性。眠る前のひとときの快楽である。(中央公論社 2800円)

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2004年04月26日 17:48に投稿されたエントリーのページです。

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