「上司は思いつきでものを言う」ことについて、ひとつの“会社”とそこで働く会社員を例にあげて説明しているのだけれど、わたしのように“会社”を知らない人もおもしろく読めた。そして、“会社”で働いている人も納得して読めるのではないかと思った。
思いつきでものを言う上司への対処法は、ただその上司に対して「あきれること」だという。わたしは会社員でないけれども、“上司”的な人とのやりとりが多いので、ふんふんと思った。これから“上司”的な人が出てきたら「あきれる」ことにしよう。【それを「戦い」という不毛にしない方法】という章があるが、わたしがいつも選んでしまうのは「戦い」なんですね。【怒鳴って、その興奮が冷めた後で思うのは、「あの高揚感はなんだったんだろう?」という疑問だけですから・・・】これなんである。まずは、あきれて聞き流す、反省の様子がなかったら「ただそうですか」と」言って引き下がる、これね。うん、うん。
この本はこんなことだけじゃなくて、日本における儒教思想について、官僚機構について、官と民について、もってまわった言い方ではあるが、やさしく説明してくれる。つねづね感じていたことをずばりと教えてもらえてよかった。そして、結論にいたるまわるくどい文章を読むのが楽しい。「あきれる」にいたるまでの寄り道も楽しい。