今朝の新聞の天声人語の下にある本の広告に、河出文庫のジョルジュ・バタイユ「空の青み」があった。伊東守男訳で「待望の文庫化」とある。わたしが読んだのも伊東訳だったと思い出し、本棚を探した。なんと1971年に二見書房から発行された「ジョルジュ・バタイユ著作集」の1冊である。買ってから何度か読んで、そのまま本棚に入れて33年経っているのだ。好きだから売りも捨てもしないで持っていたわけだが、内容はドロテアという主人公の女性が出てくるくらいしか覚えていない。そしてスペインと関係あったかなというくらい。
そのころは読書がすごくはかどった時代で、プルースト、セリーヌ、ジュネ、バタイユ、デュラスのほかフランスヌーボーロマンの作家の本をたくさん読んだ。飲みに行ってもジャズや映画や文学論など、青臭い話題で盛り上がっていた時代である。本を出したら思い出がうゎーっとわき上がって来た。土曜日の夜に我が家で飲み明かして、朝になってから雑魚寝したこと。「花と蛇」をわいわい言いながら読んだこと、などを思い出した。
たしかタイトルが「青空」となって違う出版社から出ている。それを知ったとき、わたしは「空の青み」と「青空」は違うわい、とほざいたものである。
読み出したらとてもおもしろいのだが、昔と違って集中して読む時間がない。何日かかかって読み続けることになるだろう。