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マーロン・ブランド

わたしがマーロン・ブランドの映画をはじめて見たのは「欲望という名の電車」(1951)だった。大好きなヴィヴィアン・リーを見たくて封切りで見たのだ。わたしは特別おませな文学少女だったが、ヴィヴィアン・リーのブランチ・デュポワ役はショックだった。ヴィヴィアン・リーと言えば「風とともに去りぬ」「哀愁」「美女ありき」と輝く美貌のひとだったからびっくりだった。ブランチを傷つける相手役のマーロン・ブランドはそのころのわたしには、ちょっと刺激がきつすぎた。でもあの顔や胸や腕をいまだに覚えているのだから、すごい俳優である。
異色の西部劇「片目のジャック」(1960)は彼が監督をした唯一の作品である。ものすごい才能を持っているのに、1作しか監督していないのがもったいない。
70年代になってから新世界の映画館で「波止場」(1954)を見た。波止場の労働者が手かぎを持っているシーンが続くと、周りにいた労務者風の人たちが「こんなん、映画で見んかて、いつでも見てるわい」と言ってどやどやと出て行ってしまった。新世界ならではの風景で、笑ってしまったことをよく覚えている。
後になってレーザーデスクを買ったくらい好きだったのが「ラスト・タンゴ・イン・パリ」(1972)である。マリア・シュナイダーとのセックスシーンが話題になった。中年になってお腹が出ているのに魅力があった。
「ゴッドファーザー」(1972)と「地獄の黙示録」(1979)のどちらもすごみと余裕があって、脱帽する以外ない。「ゴッドファーザー」の彼が倒れるシーンは、ほんとの彼が倒れたような気がした。「ハート・オブ・ダークネス/コッポラの黙示録」(1991)は「地獄の黙示録」の監督コッポラの夫人エレノアが撮ったドキュメンタリーである。レーザーデスクで手に入れたときのうれしかったこと!
わたしはマーロン・ブランドの熱烈なファンだったことはないけれど、最初から最後まで彼の生涯を映画でたどれるほどに見てきたんだなぁ。

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2004年07月05日 16:49に投稿されたエントリーのページです。

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