「幻のロシア絵本1920-30年代展」に行ったとき、とても感心した絵本があり、その復刻版があったので買って帰った。猫と少女がすごく可愛くて、ときどき出して眺めている。その絵本の詳しいことはこのページの4月5日に書いているけど、わたしにはとても考えさせられるところがあった。
うちの近くにある中央図書館は子どもの本がたくさんあって、展示もよく考えられている。1冊ずつ絵本を探す時間がないときは、表紙を展示してあるのをざっと見るのだが、わたしの目に入ったのは「こねこのおひげちゃん」という絵本だった。女の子が黒い猫を抱いている。あれ!レーベジェフ絵「しましまのおひげちゃん」が絵本になっていたんだ、とびっくりして後生大事に借りて帰った。「岩波の子どもの本」の1冊である。(レーベデフ絵となっている、1978年9月初版)
でも雰囲気が違うなと復刻本と比べてみたら、少女の表情も猫の姿も違う。復刻版の表紙はいやがる猫をぎゅっと抑えているが、こちらはおとなしく抱かれている。ユーモラスな椅子が普通の椅子になっている。中もちょっとずつ違う。全体から猫の野性味や少女のイケズっぽさが抜けている。ひたすら甘くなっている。あーあ、先に復刻版を持っていてよかった。(岩波書店 750円)