9月に30周年記念落語会を3回やったあと、まだまだ記念落語会は続いている。今日は上方落語の大御所桂文枝さんが出演されるというので早起きした。どうせなら近くで見たいミーハー魂である。その甲斐あって前から2番目(一番前は首が痛いだろうから)の中央に座れた。噺家さんが目の前にいるのである。ラッキー。
今日の演目は、「開口0番・後藤一山」桂文太、「動物園」桂かい枝、「阿弥陀池」桂文華、「服部嵐雪伝」桂文太、「小言幸兵衛」桂文也、「船弁慶」桂文枝。
「後藤一山」は「くっしゃみ講釈」に出てくる講釈師の名前である。そのモデルが堀江の「ギョクリュウテイ一山」で、その口調が「くっしゃみ講釈」に残っているんだとか。
「動物園」は怠け者が移動動物園で着ぐるみを着て虎になる仕事にありつく話。かい枝さんはさらりと達者に演じた。「阿弥陀池」はうちの近所にある阿弥陀池和光寺の噺だから特に好き。文華さんは顔と噺がよく合っていた。「服部嵐雪伝」絵描きの嵐雪が芝居絵を描いて京都から追放され、大阪へ移住するが、また頼まれて芝居絵を描く。新町で遊んでいるとき納屋にいる病気の玉菊を見つける。遊女から足を洗うお金を出すかわりにモデルになってもらうが、その夜家で寝ていると玉菊の幽霊が出る。新町の遊女の幽霊、文太さんの色気のある噺にめろめろ。中入りがあって、「小言幸兵衛」は、子供のときからよく聞いていたが、内容はいろいろなのだろうか。この噺を聞いていたのかしら? 借家札を見て家を借りにきた人に、小言というより妄想を延々と話す幸兵衛に驚いた。文也さんはつかみがたい魅力がある。
さて、待ってました「船弁慶」。わたしはこの噺についてなにも知らないので先入観なしである。清六と喜八が友だち連中と船遊びに行くことにするが、口うるさい女房が帰ってきたのでごまかして出かける。船で芸者たちと遊んでいると、女房が川端で涼んでいて男どもを見つけ、タクシーみたいな船で遊びの船に近づき、夫婦喧嘩がはじまる。古き良き時代の船遊び。大阪の男と女のしゃべくりの妙に感激した。ものすごい早口で古風な大阪弁があふれる。最後は能「船弁慶」の仕掛けになる。おしゃれ。