細野ビルのジャズライブに今夜も行った。昨日のメンバーにソプラノサックスの平田葉子さんが加わり、ボーカルが東雲マリさんに変わり、また違う味わいがあってよかった。「朝日のようにさわやかに」ではじまったとき、幸福としか言いようのない気持ちがじわじわとわいてきた。昔ジャズを聴いていたころとは満ち足りかたが違う。昔はジャズに鼓舞されていたというか、先鋭的なもの、闘争的なものをジャズから嗅ぎ取っていたし期待していた。だからその先はもっと先鋭だと思ったパンクロックに行ってしまったのだと思う。心と体の官能や快楽よりもアタマの一部で聴いていたのだ。行き着いたところには音楽の快楽が失われていたのだ。その後はクラシックにもどり、オペラのCDをかけっぱなしで聴いていたりした。またその後はそのときどきで気に入ったものをジャンルなしで聴いてきた。
今年は jazz room "nu things"の阿木さんと再会して、いまはジャズなんだよと言われて聴きだしたという、たよりないことからはじまったのだが、そうなると神のお導きのごとく、新しいジャズを聴く機会に恵まれている。
「マイフェバレットシングス」「サマータイム」「You'd be so nice to come home to」・・・なんと、なんと、なつかしくて、美しくて、新しいんだろう。
最後の「オンザサニーサイドストリート」にいたっては涙が出そうになった。マリさんは英語で歌っていたのが突然、大阪弁になり「明日のことなんかどうでもええやん」って歌うんやもん。
帰りにベースの中島さんに挨拶して少しお話しした。「いまここで音楽を創っている喜び」を今夜味わったとおっしゃったのがうれしかった。演奏者にとっても聴き手にとっても素晴らしい夜だったのだ。興奮してまっすぐに帰れず、堀江へ出て8b ダイニングカフェでワインを飲んで帰った。