今日は桂春団治を聴きにいくんだから寝過ごしたらあかんと、目覚ましをかけて起きたという気の入れようであった。朝ご飯をたっぷりと時間をかけて食べて出発。1時10分開演なのに12時過ぎには着いていた。ロビーで少々待っていたら受付となり、20人くらいの待ち人が席に着いた。わたしはもちろん、前から2番目の中央左寄り。あとは文庫本を読みながら待つだけだ。
田辺寄席全体については明日書くことにして、春団治さんの印象と考えさせられたことを書いておこう。
ほっそりとした春団治さんは、藤色の着物と羽織、羽織の紐と花菱の紋が鮮やかな赤という華やかな姿だった。羽織を脱いだとき、長い赤い紐がゆらめいてとっても優美。マクラがいつも同じ挨拶と聞いていたが、今日は田辺寄席30周年の祝いの言葉を述べられた。そして26年前に一度出たことがあって、今日は二度目になるそうである。
語り口や仕草になんとも言えない色気がただよう。これはもう若い者にも中年の者にも絶対ない絶妙な色気である。年を取るって素晴らしいなぁとしみじみ思わされた。単に年を取っているのではない、積極的に年を取っているから出てくる色気である。老年をこれから生きようとしている者にとって、希望の星であるが、そこへの登り道は険しい。