ウイルキー・コリンズ「白衣の女」続き
上巻の解説によると、「白衣の女」はディケンズの「二都物語」のあとに雑誌に連載され、連載が終わってすぐに三巻本として出版された。イギリスでは初版が発売日に売り切れ、アメリカでもすごい人気だったそうである。そして、もう一人の主人公、マリアン・ハルカム嬢の勇気ある行動と優しい心は、いろいろな人たちに賞賛されたという。ドロシー・L・セイヤーズは、コリンズはめったに不愉快な独身女性を描かなかったこと、自分から積極的に目的に向かって進んでいく、強い、断固とした、知的な女性を描いたこと、それはコリンズがフェミニストであったからだと言ったそうである。なるほど。
女性作家が描いた女性よりも理想化されていると思うが、いまから100年以上も前にこれだけの意志の強い女性を描いたコリンズはすごい。また少数でもイギリスは女性の強さが生かされる社会であったのだろう。オールドミスという生き方が認められていたんだから。
長いとかなんとかモンクを言いながらも、けっこうラブロマンスに引っ張られ、悪人たちの計略との闘いに引きずられた。後半から登場するフォスコ伯爵の魅力にも惹かれた。お正月にもう一度読もうかな。