イアン・ランキンはサラ・パレツキーの次に好きな現代作家である。スコットランドはエジンバラのジョン・リーバス警部シリーズで最初に訳された第8作「黒と青」以来、翻訳が出るとすぐに読んでいる。だが、2番目に訳された「血の流れるままに」(第7作)の前の6作の翻訳が出てなくて、もう10年近く口惜しい思いをしてきた。4月に第1作の本書が出版されたわけだが、なぜか気がつかず、10日にメールで教えてもらったときはびっくりした。あわてて買いに行って手にしたときのうれしさ!
今週からヒザの治療に下新庄まで行くことになったので電車で読める。2回目の今日は熱中して1駅乗り越してしまった。気がついたら次の吹田駅に着いていて、引き返そうとしたら、この駅は駅内で上下線がつながってなくて、いったん外へ出てから地下道を通って梅田方面行きに乗った。出るときに乗車券を清算してしまい、また150円で1区間買うはめになり、なにをしていることやら。
本書はジョン・リーバス警部が41歳で部長刑事のときの物語である。シリーズを7作目から読んできたファンとしては、ようやく彼が若いときどんなことがあってこの性格になったかを知ることになった。また上司として知っているジル・テンプラーが広報担当の警部で、リーバスの恋人なのである。そのことはのちの作品でも過去の話として出てくるが、こういうことだったんだと納得がいった。陸軍特殊空挺部隊(SAS)にリーバスが志願して入隊し、辞めてから警察に入ったことは知っていたが、その恐るべき真実も知った。娘のサマンサはこのとき12歳で危うい目に会う。第2作が待ち遠しい。(ハヤカワ文庫 700円+税)