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センチメンタルな散歩 続き

いまから30数年前のことになるけど、ジャズ喫茶マントヒヒの常連だったころは南海線の岸里駅の近くに住んでいた。仕事から帰りに寄るときは天王寺まで地下鉄で行って阿倍野銀座から旭町へだらだらと下っていった。住まいから行くときは南海線のチンチン電車に天神ノ森から乗り、今池で降りて飛田を右に見ながら商店街を通って行くのだった。小さな飲み屋がたくさんあり、流しのギター弾きが奏でる音が聞こえていた。街角には女装の客引きが立っていて、すごくその雰囲気が好きだった。よく行った飲み屋の三木屋、丹波屋、人生行路というバー、みんななくなってしまった。
なんだったか忘れたけどある時期が来たとき、巣立っていくようにマントヒヒの常連がいなくなり、わたしらも行かなくなった。思い出したけど、理由のひとつは泉北の公団住宅に引っ越したことだ。じめじめとした岸里の文化住宅からすると、さんさんと日の当たる公団住宅は天国だったなぁ。郊外生活を楽しんだ3年間だった。街のほうが好きだけど。
それから10年ほど経った1980年ごろ、仲良くなったMちゃん(ハタチくらいの前衛美術家)がお願いがあると言う。東京から来ているマガジンハウスの編集者Wさんと漫画家のひさうちみちおさんが、新世界より奥へ行きたがっているから連れて歩いてほしいと言うのだ。2人とも会ってみると感じの良い人たちで、では祝日の午後をいっしょにということになった。5人連れ立ってタクシーで新世界に行き、そこから飛田新地や釜ヶ崎の三角公園を散歩した。今池の駅前で焼き餅を買って公園で食べようと思ったが、天気のよい日で公園は人でいっぱい、そんな散歩者がうろつく余裕もなにもなかった。西成警察署の前の道も人がひしめいていた。めちゃくちゃ派手なパンクファッションのMちゃんと地味だがどこか目立つわたしを真ん中にして、集団になって歩いていたが、そりゃみんなの注目の的であった。新世界にもどったら、Wさんとひさうちさんはほーっと一息。新世界でお寿司を食べてミナミへ行って喫茶店に入ったらどっと疲れが出てきた。
それ以来の昨日の散歩だったのです。ひさうちさんのマンガ長いこと読んでないけど、元気にしてはるかしら。あれ以来お目にかかっていないが。

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2005年05月05日 00:04に投稿されたエントリーのページです。

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