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山本やよいさん訳 クレイグ・ライス「暴徒裁判」

暴徒裁判 (クラシック・セレクション) クレイグ・ライス山本やよいさんが新しく訳したクレイグ・ライス「暴徒裁判」を送ってくださった。翻訳中と聞いたとき、たしかポケットミステリであったはずと探したら持っていた。長らく読んでいなかったので、つい読みかけたが、紙が黄ばんでいるし字が小さいしで新訳を待つことにした。こなれた日本語で字は大きいし待った甲斐があったというもの。
わたしにとってクレイグ・ライスはドロシー・L・セイヤーズとともに子ども時代からの女神である。ライスの「スイートホーム殺人事件」とセイヤーズの「大学祭の夜」(「学寮祭の夜」)は、生涯の友としてまだまだ愛読し続けると思う。
小柄な弁護士マローンと金髪のヘレンと赤毛のジェークのジャスタス夫妻の3人組が繰り広げる、おしゃれでおかしな世界。本書はいつもと違ってシカゴが舞台でなく、休暇に釣りを楽しむ旅行に出たヘレンとジェークが、ウィスコンシン州ジャクソン郡の郡役場に立ち寄ったところからはじまる。彼らが役場の書記を待っていると、階段から撃たれた上院議員の体が転がってくる。実にジャクソン郡にとって32年目に起きた殺人である。よそ者ゆえに保安官はジェークを疑う。ジェークは事件解決のために動くがますます窮地に陥ってしまう。続いて第二第三の殺人が起こり、なんやかやの末、マローンがシカゴから呼び出される。
行方不明になったジェークを探すにのに連れて行くヘラクレスというでかい犬が愛嬌があり、マローンと夜の野原で月を眺めるところなどユーモアと哀愁がただよう。(ハヤカワ文庫 840円+税)

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2005年06月09日 20:40に投稿されたエントリーのページです。

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