「モンテ・クリスト伯」をはじめて読んだのは小6の大晦日だった。きょうだい並んで布団を並べていたから、いつもは早く電気を消されてしまうが、大晦日はいつまでも読んでいられた。さすが夜明かしはしなかったが、2時ごろまでは読んでいた覚えがある。
それから何十回読んだことだろう。いま持っているのは岩波文庫で、山内義男訳、1985年第34刷。黄ばんで汚い文庫を開くと血湧き肉踊る物語に我を忘れて読み入ってしまう。全册とおして読もうと思ったときは1冊目から読むが、たいていはエドモン・ダンテスが脱獄する2冊目から読む。宝物を発見してからモレル家を助けるところまでが一回目の楽しみ。山賊ルイジ・ヴァンパとテレサのくだりも好きだ。
そのあとは、パリに行ってメルセデスと会うところ。大邸宅の温室で果物を勧められて断るところがいいな。緊迫したシーンが目に見えるようだ。
はじめて読んだのは冬だったが、その後は読みたくなるのは夏のような気がする。いまは1冊目を読み終ったところなので、まだまだ楽しめる。