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グレッグ・ルッカ「奪回者」

奪回者 グレッグ ルッカボディーガード、アティカス・コディアックのシリーズ第2作。「守護者(キーパー)」から4ヶ月後、前作のショックから抜けきれないアティカスは、新しいアパートに引っ越しSMクラブの用心棒をしている。ニューヨークの初冬のある晩、かつての恋人ダイアナの娘エリカがこのクラブにいるのを見つけて、未成年のエリカをアパートいに連れて帰る。エリカは父親に虐待されて家出をしたと言う。翌朝目が覚めるとエリカはいなくなっていた。アティカスはエリカの父親ワイアット大佐の家を探して訪ねていく。陸軍時代アティカスは大佐の身辺警護の任務についていた。そのとき浮気な大佐にあいそをつかしていた夫人のダイアナと関係を持ってしまう。それが大佐にばれて任務を解かれたという過去がある間柄である。久しぶりに会った大佐はエイズに冒されていた。
その後、大佐がやってきてエイズの特別治療を受ける間エリカを預かってくれと頼む。エリカの身をSAS(英国陸軍特殊空挺部隊)から守ってほしいというのだ。アティカスは詳しい事情がわからずいらつきながらも、エリカの警護を引き受けて仲間を集める。私立探偵ブリジット・ローガンも加わる。さまざまな事件が起こり、大佐がエイズ治療を受けていでいないことがわかり、SASがエリカに関心を持つ理由もわかる。
その途中で、SAS隊員のムーアとブリジットがやりあうところがある。ブリジットがアイルランド人であることから、ムーアはIRAの爆弾事件について「・・・哀れなくそったれIRA・・・」と言うと、ブリジットは「SASがロクアルでやったこととIRAの仕業だとあんたが主張していることの違いを説明してみな」と反論する。続いて「あんたがテロリズムと呼んでいるものより暗殺部隊のほうがどれほどましか説明してみな」と続ける。ムーアは「暗殺部隊など存在せん」と言うと、ブリジットは微笑む。死の天使の顔で。怒ってムーアが出て行くと「あたしが勝ったね」と笑うところがいい。そしてそのあとは一緒に働くのだが。
このシリーズが好きな理由を一言で言えば、〈心意気に感じる〉かな。(講談社文庫 990円+税)

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2005年11月29日 17:46に投稿されたエントリーのページです。

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