細野ビル2階の展示室でやっている「ONE SILENCE MUTSUMI TABUCHI EXHIBITION」に行った。細野ビルの2階に入っていた事務所の空き部屋2室が展示室になったのだ。細野さんがこつこつと部屋を元の状態にもどしたもので、高い天井とカーブになった壁の面がすごくおしゃれな部屋なのである。
細野ビルで展示をする作家は、作品を持ってきて壁に展示するのではなく、細野ビルに合わせた作品を創って展示する。今回の田渕さんのは窓の大きさに合わせた写真である。カーブした壁に細長いガラス窓があり、その下の部分が展示場所なのだ。わたしが行ったときは午後で、木や草や花の写真が窓にあって、柔らかい冬の太陽の光が外からそそいでいた。写真は昼間の風景だった。オフェリアが身を投げたような川岸の向こうから日が射して、枝を広げた木から木漏れ日が美しい。また、若緑の葉っぱに露が光っているのに日がそそいで、幸せな午後という感じだ。
これは夜の風景も見なくてはと思って、日が暮れてからまた行った。予想していた以上に昼と夜の表情が違っていた。川岸は夜の風景になっていた。葉っぱの群れは黒く不吉な感じさえする。自然を撮った写真が、太陽の光や人口の光を受けて、町の中の自然になっていた。(12月25日まで)