日曜日の新聞広告で「芸術新潮4月号 特集 藤田嗣治の真実」を見てすぐに欲しくなり、昨日心斎橋そごうの丸善まで買いに行った。子どものころに「ひまわり」か「婦人公論」かの挟み込みの口絵で、藤田の裸婦と猫または少女と猫の絵を見て以来のファンである。
手頃な画集があれば欲しいのだが、22000円のはわたしの懐からすると高価過ぎる。それで絵はがき数枚と2003年に出た画文集「猫の本」だけを大切に持っている。
本書に収録されている絵で気に入ったのは1926年頃に描かれたという〈アンナ・ド・ノアイユの肖像〉だ。ドレスのレースと花柄の繊細なことにおどろく。しかしノアイユ伯爵夫人はいろんなアーティストに肖像画を頼んだのに気に入らず、この絵もキャンセルされたそうだ。ああ、もったいない。
それと戦争画にも驚いた。〈アリューシャン列島での死闘図〉、〈アッツ島玉砕〉のリアリティに、画家である人間の熱狂を感じて怖くなった。わたしにとって藤田の新しい側面。
そして少女たち、猫たち、猫を抱く少女たちの絵がたくさんある。
今年は生誕120年だそうで、いま東京で展覧会をやっている。その後に5月末から7月23日まで京都国立近代美術館であるので行くつもりだ。