今年になってからか去年も食べたか覚えはないのだけれど、今年はよく水菜のサラダを食べた。毎日のご飯には必ず生野菜を食べるので、寒い時期にすごく役立った。いまはサラダ用水菜として売っているけど、最初はどうだったんだろう。わたしはいつも通りに薄揚げと炊いて食べようと買ってきたのが、繊細な葉っぱだったので、これは生で食べようと思ったのだった。それ以来サラダにしてよく食べている。水菜とたまねぎとマッシュルームの薄切りにプチトマトを混ぜたサラダがうまい。
それまで水菜といえば揚げさんと炊くだけだった。ずっと昔はクジラの赤身と炊いていた。子どものとき、猫の額ほどの庭の片隅で育てていた水菜を思い出すとおかしくなる。人間の頭くらいの株だった。それで母親はパーマをかけてばーっと広がった頭を見ると“水菜みたいな頭をして”と評したものだ。そのでっかい水菜はばりばりしていていっこもうまくなかった。お腹が空いていたから食べたけど。
繊細な水菜が入ったおしゃれなサラダを食べながら、毎日のように食べさせられた、しつこく炊いた歯ごたえのあるクジラと水菜を思い出す。クジラを食べることはもうないだろう。