ミクシィで「セイヤーズ読書会」コミュというのを始めた。参加者はまだ9人だけど「読書会」という名のとおり落ち着いた話し合いの場になっている。しょっちゅう読んでいる本ばかりではないので、久しぶりに読み返さなければならないのもある。それがまた楽しい。
今日は「雲なす証言」を取り上げてくれたので、そこにコメントを入れていくために読み出している。
発行年を見たら1994年である。この日記を書き出したのは1998年だから感想は書いてないはずだ(もしかして再読したとき書いているかも)。こちらへ全部移行したら検索できるのに残念だ。いま目次を全部確かめる元気がない。
「誰の死体?」に続くピーター卿シリーズ第2作である。33歳のピーター卿は「誰の死体?」での疲れを癒すためにバンターを連れ、コルシカの荒野で文明と離れた3カ月を過ごす。パリへ戻った翌朝目を覚ますと、兄ジェラルドがヨークシャーの狩猟用別荘で妹の婚約者を射殺した、という疑いで逮捕されたという知らせがあった。捜査の担当はパーカー警部である。
すぐにかけつけたピーター卿はさっそくパーカーと協力して捜査に乗り出す。ジェラルドは黙秘しているが誰かをかばっているようだ。また妹のレディ・メアリはなにを怯えているのか。
近くの農場主を訪ねると虐げられた美しい妻がいるが、犬をけしかけられ這々の体で逃げ帰る。また、聞き込みにまわって、バンターともどもムアのあぜ道で沼にはまって九死に一生を得る。ロンドンで過激派の集まりに女性の知り合いと行き、そこで怪しい奴を見つけて追いかけるが、撃たれた上に道路に置いてあった家具にぶつかって救急車で運ばれたりと、体を張っての捜査になる。
レディ・メアリは新時代の女性として、戦争中はボランティアで従軍看護婦をやり、戦後は過激派の事務仕事をしたりと活動して恋人もいた。そういうこともだんだんわかっていく。
兄にも黙秘をとおす理由があり貴族としての誇りを持つ男性とわかる。母の先代公妃の賢さがとても目立つし、バンターも大活躍だった。パーカーはメアリに首ったけになってしまう。(創元推理文庫 税込み600円)