今朝の新聞にアリダ・ヴァリの訃報があった。子どものころから憧れていた人がまたこの世を去っていった。アリダ・ヴァリのことを格別に美しい人だと長い間思っていたが、いま調べてみたら彼女の映画ってあんまり見ていなのだ。子どものころ家にあった「スクリーン」など、洋画雑誌の写真を見すぎたせいかもしれない。ハリウッドへ行ったときはプロデューサーが神秘的に見せようと「アリダ・ヴァリ」を「ヴァリ」として売り出そうとしたなんて記事を覚えているが、これはほんまだったのかどうかも定かでない。
好きなのは「夏の嵐」(ルキノ・ヴィスコンティ 1954)、よかったのは「書くも長き不在」(アンリ・コルビ 1960)、しっかりと覚えているのは「第三の男」(キャロル・リード 1949)の最後のシーンで並木を歩いているところ。
「アポロンの地獄」「ルナ」は映画はよかったが、どんな役で出ていたか覚えていない。「われら女性」(1953)は4人の監督による4人の女優のオムにパス映画だが、誰がどの女優の監督だったか覚えていない。ただアリダ・ヴァリがマッサージを受けながらしゃべっているシーンのみ覚えている。
こんなぐあいで他の好きな女優とは違った感じで好な女優なのだ。「第三の男」でジョゼフ・コットンを無視して歩いていく姿、「夏の嵐」でさまよい歩く姿はずっと忘れられないだろう。