12年も前に翻訳されていた作品なのだが、ミクシィの「サラ・パレツキー コミュ」で知り合った人が管理している「ロバート・クレイス コミュ」に参加したので、いま手に入る本だけは読んでおこうと思って買った本4冊のうちの1冊目。私立探偵エルヴィス・コール シリーズとしては3作目である。
ロサンゼルスの私立探偵エルヴィス・コールは知り合いの女性から新しい仕事を紹介される。有名な映画監督ピーター(コッポラみたいな感じの人)に会いに行くと、12年前の無名のときに別れたままの妻カレンと子どもを捜してほしいと頼まれる。エルヴィスはニューヨークに近い小さな町の銀行で働くカレンを見つける。カレンはピーターと別れてから資格をとり、銀行で責任ある仕事をし息子と暮らしていた。
銀行にカレンを訪ねると名前を変えているし本人であることを否定する。エルヴィスはカレンを毎日見張って、彼女がニューヨークマフィアのマネーロンダリングをやらされていることを知る。身動きならぬ状態のカレンを説得していまの状態から抜け出すことを考え、相棒のパイクとともにマフィアと闘うことになる。有名人のピーターは尊大な態度をとっていたが、息子と元妻を守ろうと必死になる。最後は銃撃戦となる。
へらず口をたたくエルヴィスは古典的な私立探偵を踏襲している。相棒のパイクはロバート・B・パーカーのスペンサーシリーズのホークを思い出させる。無口で真っ黒のサングラスで菜食主義というところがちょっと違うが。エルヴィスは普段はバカなことばかりしゃべっているし、パイクはもの静かでシャープである。その2人が組んで、いざとなったら大暴れするところが魅力あり。おもしろいけど、少し単純と思えるのは12年の歳月の差だろうか。あと3册を読むのが楽しみだ。(扶桑社文庫 620円+税)