私立探偵エルヴィス・コール シリーズ5作目(先日買ったものでは3册目)で、2000年に翻訳が出ている。シリーズのいままでと同じように、物語が展開していきクライマックスは派手な撃ち合いとなるというパターンなのだが、だんだん小説を書く腕が上がっていくのが見事。
「ララバイ・タウン」で助けた映画監督ピーターの紹介で、テレビドラマの人気女優ジョディから調査の依頼を受ける。彼女は生まれてすぐに両親にもらわれて育ったので、実の親を捜してほしいと言う。出生証明署ではルイジアナ州で養父母のもとに生まれたことになっている。ルイジアナ州の弁護士に調査を依頼しているということで、コールはルイジアナへ飛ぶ。弁護士のルーシーは南部風のもてなしをしてくれ、エルヴィスは彼女に惹かれる。
調査中に尾行されたり、保安官に厳しく追い返されたりしながらもエルヴィスは核心に迫っていく。ジョディが産まれるにあたってはたいへんなことが起こっていたのだが、それらはすべて隠されていたのだ。エルヴィスを尾行していた当地の私立探偵が殺される。彼の持っていた書類から、エルヴィスにも弁護士のルーシーにも知らされていなかった事実がわかる。
ロサンゼルスにもどってジョディに会ったエルヴィスは、作戦を立ててジョー・パイクとともに再度ルイジアナへ赴く。実の母親がどういう状況で子どもを産んだか、アメリカ南部の闇と、そこから逃げることをやめて闘うことを選んだ母と娘が出会う。
仲良くなったルーシーは離婚していて男の子が1人いる。エルヴィスは後ろ髪を引かれる思いでロスアンゼルスへ帰る。(扶桑社文庫 762円+税)