
わたしの欧米の新作ミステリーを読む楽しみのひとつは、どんな女性が出てくるかということにある。女性探偵や女性警察官はもちろん、男性警官の配偶者や部下や上司や協力者などの登場人物にも興味を持って読む。最近は主人公の男性警官の上司が女性であることが多い。生真面目で出世一筋のそういう女性が出てくると、いるいるとうなづきながら、そんな人の下になったらかなわんなと思いながら読む。
そんなことで、昨日書いた「死者の季節」に出てくる三人の女性について考えた。サラ・ファルネーゼは最初から登場する重要な鍵になる女性である。幼いときから修道院で育てられ、両親はたまに会いにきたがよそよそしく、しかもその両親も死んだと告げられる。遺産があるので立派なアパートで悠々と暮らしていて、たくさんの男性と関係を持っているが、それぞれが一時の関係である。ローマ市警の刑事ニックはそんな彼女に惹かれる。
病理学者のテレサ・ルポはクレイジー・テレサの異名を持つ闊達な女性で、死者の解剖を平静にやってのける。彼女は警察の男たちとつぎつぎに関係を持ってきた。どの関係のときも男の側がやつれはて、うつろな目になるのがつねだった。いまニックの相棒ルカ・ロッシが彼女に恋しているが、哀れっぽい顔とぶざまな体の彼とはおかしなカップルだとニックは眺めている。
ニックの父のマルコは共産党員でかつては牡牛のように勇猛果敢で知られた人だったが、いまは病に倒れて車椅子生活をしている。母は10年前に亡くなっている。
ビーは55歳で生涯独身を通してきた凛とした美しい女性である。彼女がこの家に現れたときは若くてキラキラ輝いていた。マルコと政治信条が彼女の人生だったが、いまマルコは死にかけていて、もう一方はすでに死んでしまっている。彼女はマルコの世話を当然のようにしている。ニックは彼女から助けられいろいろなことを学ぶ。
コメント (2)
「ファーゴ」という映画はご覧になりましたか?
主演のF・マクドーマンドがアカデミー賞の主演女優賞を取った作品です。
一応ミステリー。(クライム・サスペンスかな?)
マクドーマンド演じる女性の警察署長が、とっても素敵です。
投稿者: Jui | 2006年10月12日 00:40
日時: 2006年10月12日 00:40
「ファーゴ」好きな映画です。
コーエン兄弟の映画は一風変わっていて、おかしみがあって・・・
スティーヴ・ブシェミが不気味な雰囲気を出してましたね。
そして、フランシス・マクドーマンドは存在感がありましたね。
ダンナとの関係もおもしろかった。
投稿者: kumiko | 2006年10月12日 01:48
日時: 2006年10月12日 01:48