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ゆうべの夢は上原謙が・・・

成瀬巳喜男監督の「妻」(1953)に出ていたそのままの上原謙が夢に出てきた。どこで出会ったのかわからないがうちへは帰らずに、わたしと同じくミーハーな友人宅へ同伴した。友人は喜んでくれたが、それははじめのうちだった。なんせ上原謙は「妻」のときと同様にぐーたらしており、わたしらとの話を適当に切り上げ、座敷で座布団を二つ折りして枕にしごろんと横になってしまった。なにか掛けてあげてよとわたしが言い、友人が機嫌を悪くしているので、このままでは困るなあと思ったところで目が覚めた。
なんでこんな夢を見たのかというと、先日「妻」を見たからだとしか言えないのだが、どうってことのない映画なのにアタマに残っているのだ。ええかげんなサラリーマンで、戦争で焼け残った家があって、玄関脇(ここだけ洋間なので元書斎か応接間か)と2階を間貸ししている。妻は編み物の内職をしている。会社のタイピスト(丹阿弥谷津子)が未亡人でよく気が利く人である。彼女と名曲喫茶に行ったり美術展に行く。元々インテリなのでそういうことが楽しい。彼女が会社を辞めて大阪へ帰ると、出張のとき会いに行って旅館に泊まる。翌朝ぐずぐずと彼女の子どもと部屋で自動車のおもちゃで遊んでいる彼の頼りなさったらない。
上原謙と高峰三枝子という大スター2人が、結婚10年の倦怠期の夫婦役である。出演作を見ていくと30年代から活躍し、渋い中年となり演技に磨きのかかった50年代最初のころまでが最盛期のようだ。「妻」以後の「晩菊」「山の音」「夜の河」の3作がいいのは確かだが、夢にまで出てくる「妻」における上原謙はなんなんだろう。まだこだわっている。

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2006年10月14日 00:32に投稿されたエントリーのページです。

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