« ゆうべの夢は上原謙が・・・ | メイン | お節介します »

平岡正明「チャーリー・パーカーの芸術」でジャズを知る

チャーリー・パーカーの芸術 平岡 正明クリント・イーストウッドの「バード」を見たあとで、わたしはチャーリー・パーカーの音楽を聴こうとしたことがなかったのに気がついた。ジャズは子どものころから父親が愛好するのを聴き続けてきたが、ディキシーランドジャズで「聖者の行進」だったり、ルイ・アームストロングだったりグレン・ミラー・オーケストラだったりした。時が経つと弟が熱狂してモダンジャズやウエストコーストのレコードを買いだした。そういうとき「真夏の夜のジャズ」でセロニアス・モンクを知り、最初にジャズのコンサートに行ったのが「アート・ブレイキーとジャズ・メッセンジャース」だった。それからはフリージャズへ一直線。弟とはそこで袂を分けた。コルトレーンは「至上の愛」までだとぬかしたからだ(笑)。ニーナ・シモンやアニタ・オディのレコードをくれたりいい人だったけどね。弟は早く亡くなったけれど、ジェリー・マリガンを「カッコええぞ」と聴かせてくれたことに感謝している。
さあて、「チャーリー・パーカーの芸術」をこの1週間熱心に読んだ。おもしろかった。読まず嫌いだった平岡正明にごめんねと言わねばならぬ。平岡正明は“食えない男”という気がする。わたしも“食えない女”と言われたことがあるけど(笑)。
チャーリー・パーカーの芸術を語るのに、ものすごく膨大な知識を披瀝していて、追いかけるのがたいへんだった。わたしも雑学にはちょいと自信があるが、桁違いな雑学に恐れ入りました。浪花節(広沢虎造ほか)、歌謡曲(美空ひばり、山口百恵ほか)、現代音楽(バルトークほか)、革命家(トロツキーやフランツ・ファノン)が引用され考察される。同時代の音楽家(マイルス・デイヴィスやデューク・エリントン)との比較がある。そして第二次大戦におけるジャズミュージシャンの役割についての考察が圧巻だ。
チャーリー・パーカーの遺作はコール・ポーター集だそうで、わたしは聴いたことがない。これをだめと言う人がいるらしいが、平岡正明に言わせると【これをだめだという者はいったいなにを聴いているんだ!】そして、コール・ポーターが作曲した曲について【どれも美しく、エキゾチックで品がよくて、とてもアメリカの金持ちが書いたとは思えない。】パーカーが吹くポーターの曲について【どれも美しく、めまいがするほど速く、品位があり、とても貧乏人が吹いたとは思えない。】とある。これは聴かなくっちゃ。(毎日新聞社 3200円+税)

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://dp31082594.lolipop.jp/cgi/mt/mt-tb.cgi/187

コメント (2)

NIKO:

こんにちは。(^^♪
私、ほんと管楽器関係弱いのです。
名前聞いて、何の楽器の人くらいはわかるのですが。
コール・ポーターはどの楽曲も大好きなので、チャーリー・パーカーのコール・ポーター集聞いてみようかな~。
丁度、amazonでジャネット・サイデルのコール・ポーターの歌だけで構成したCDを注文した所でもあるし。

平岡氏の本、面白そうですね。
第二次大戦におけるジャズミュージシャンの役割についての考察云々、興味あります。
映画「グレン・ミラー物語」でチラッとそのへん描かれてたなあ。
まずは、紀伊国屋で立ち読みしてみます。(笑)

kumiko:

NIKOさん、こんばんは。
クリント・イーストウッドの映画「バード」とこの本でパーカーのことがわかりかけたところです。
遺作のコール・ポーター集を聴いてみたいです。
かなり悪評もあるらしいので、よけいに自分で聴いてみたい。

平岡氏の本はおもしろかったです。ちょっと(たくさん)クセがあるけど。
ジャズをよく聴き込んでいることと、博識にはおどろきました。

コメントを投稿

About

2006年10月15日 22:54に投稿されたエントリーのページです。

ひとつ前の投稿は「ゆうべの夢は上原謙が・・・」です。

次の投稿は「お節介します」です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。