今夜のNHKの「クローズアップ現代」は、「会話していますか 現代の孤独」というタイトルで「傾聴ボランティア」の活動を紹介していた。ひたすら話を聞くボランティアである。すでにたくさんの人が講習を受けてボランティア活動しているといろんな例を紹介しているのを、これなら得意なんやけどなと言いながら見ていた。
わたしが参加していた阪神大震災被災者支援の週末ボランティア(週ボラ)は、話を聞くボランティアだった。「傾聴ボランティア」の先駆けと言っていいと思う。地震の後ものすごくたくさんの人がボランティアに参加した。わたしは直接神戸へ行く体力がないから、自分ができること、パソコンを使って被災者の状況を全国に知らせたり、文字入力したり、カンパを集めたりしていた。
地震後1年経って、これはわたしにもできると思えたのが週ボラの「お話伺いボランティア」だった。これを考えて実行に移した人はほんとにえらいと思う。
各避難所やいろんな避難場所から仮設住宅に移った人たちを訪問して話を聞く。毎週土曜日、たいていの場合、神戸三宮から地下鉄で30分で終点の西神駅で降りて集合、そこから歩いてか、バスに乗って、公園や空き地にある仮設住宅に行った。2〜3人で一組になり、聞き取り用紙を持ってドアを叩く。無視されたり断られることもあったが、おおかたの人たちには受け入れられた。ドアの外で話すこともあり、家に入れてもらってゆっくりとお茶をいただくこもある。こちらからは話さずに相手の言葉に耳を傾ける。聞いたことは聞き取り用紙に書き付けて、終了ミーティングで要点を話し合う。夏は西日のあたるところで日に焼けながら、冬は寒気で足を冷やしながら長時間の話を聞いた。
戦争体験と震災体験を話される高齢者のかたがいた。地震で連れ合いを亡くしたかたの涙ながらの話も聞いた。失業中で生活保護の受け方を聞く人もいた。ずっしりと重い話を受け止めて、ストレスいっぱいになったが、終了ミーティングのあと、もう一度の居酒屋ミーティングで恢復するのだった。
わたしは仮設住宅のときのみで約3年通い、復興住宅になってからは行っていない。あと3年は毎週発行されていた「週ボラニュース」に協力してきた。
見知らぬ人に声をかけてお話を聞くという体験は、ものすごい勉強になった。いまもすぐに誰にでも声をかけるが、向こうから声をかけてくれる場合も多い。知り合いからの打ち明け話もよく聞く。
機会があれば「傾聴ボランティア」をしてもいいのだが、そのうち若い人が話を聴きにきてくれるかもしれないよね。そのときはしゃべるぞ(笑)。