「攻殻機動隊」テレビシリーズの神山健治監督が、新しいアニメ「精霊の守り人」に取り組んでいる姿を、昨夜NHKの「にんげんドキュメント」で見た。
まず脚本を書く数人と山荘に二泊三日の合宿して討論する。その結果を延々と続く会議で練り上げる。また自身でコンテを描き討論するうちに主人公の性格や姿が出来上がっていく。また神山監督の故郷、秩父の断崖絶壁にスタッフを連れて行き、苦難の場所のイメージを作り上げる。
物語は中世アジアを感じさせる世界での出来事を描くファンタジーで、主人公が30歳の女性用心棒バルサである。バルサの造形に力を注ぐさまが興味深い。決して諦めないバルサだが、ときに疲れて弱音を吐きたくなるときもある。それを直接のセリフで言わずに見る者に伝えるにはどう表現したらよいか討論が続く。
見ていて、あれっと思った。バルサってヴィクじゃないの。決して諦めない女性。バルサは命をかけて少年を守るが、ヴィクも命がけで子どもを守る作品が多い。
先日、サラ・パレツキーさんからメールをいただいた。ヴィクが世に出た「Indemnity Only」は1982年に出版された(その訳「サマータイム・ブルース」の出版は1985年)ので、今年は25周年になると書いてあった。
わたしたち日本の読者はサラ・パレツキーとヴィクからたくさんの励ましをもらってきた。ミクシィのコミュに書いてくださるのを読むと、ヴィクとともに歩んできたという人が多い。いまはこうしてアニメにヴィクの気持ちを持った主人公がいる。若い女性たちがバルサのファンになるだろう。わたしは感慨無量。