ゴダールの初期の映画はかなり見ていて、「女は女である」も見たつもりだったが、今回DVDで見てはじめてだとわかった。見て良かった。
ゴダールというとまず「勝手にしやがれ」を封切りで見ているが、これは最近見てもよかった。ところが当時すごいと思った「気狂いピエロ」が全然すごくない、なんでやろ? 「中国女」は60年代後半に京都まで見に行ったのだが、数年前にビデオを買ったら懐かしく楽しめた。「彼女について私が知っている二、三の事柄」「アルファヴィル」「男と女のいる舗道」「ウィークエンド」「軽蔑」「男性・女性」は封切りで見たときはそれぞれ楽しめたけど、最近見てないのでどうこう言えない。
「東風」は映画館で見ているうちに眠ってしまった。あんなに退屈な映画はないと当時思ったが、いま見たらどうだろう。それ以後の作品は見ていない。検索したらたくさんあるのでおどろいた。見たほうがいいのだろうか。
「女は女である」(1961)はアンナ・カリーナとジャン・クロード・ブリアリがいっしょに住んでおり、そこにジャン・ポール・ベルモンドがからむ。アンナ・カリーナは無造作に美しくて、不器用にブリアリを愛している。こまごまとした日常生活を描いてリアリティがあるのに、二人の日常生活そのものは非日常的なのだ。若い監督と若い俳優たちが寄り集まった幸せな映画だと思った。
パン(アンシェンポール)を食べるとき、薄切りにしたりしないで、大きなパンをちぎって食べていたのが印象に残った。「尼僧ヨアンナ」では、旅する修道僧が腰に下げた袋から固いパンを取り出してナイフで薄切りしていたのもついでに思い出した。