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山本やよいさん訳 デヴィッド・ヒューソン「生贄たちの狂宴」上下 続き

生贄たちの狂宴 下 デヴィッド・ヒューソン前作「死者の季節」はヴァチカンでの無惨な出来事からはじまった。今回はローマの事件だが、殺された少女の腕には奇妙なタトーが彫られており、口には硬貨がはさまれているなど、カルト宗教的な事件である。
テレサは「秘儀の館」という本を読んで、やむにやまれずローマ大学教授の著者カークに会いに行く。席を外したカークが殺され、それを知って逃げ出したテレサをオートバイが追う。逃げまくった末にオートバイのほうが地下鉄工事中の穴に落ちて助かるが、オートバイに乗っていたのは女性警官だった。そして腕には少女と同じタトーがあった。
というように、かなりおどろおどろしたところがあり、わたしはあまりそういうのは好きでないのだが、そういうところを上回って楽しいのが警察官それぞれの個性だ。純情なニック・コスタがこの事件を通過することによって大人になっていく。事件が終わってから、署の廊下を歩いていると、自分が周囲の人間をふりむかせるタイプの男になっているのを知る。ペローニはこれからも相棒でいることになった。「パートナーはどうにか我慢できるやつだ」そうだが、そのあたりの会話がうまくて楽しい。上司のレオ・ファルコーネもまた人間くさくていい味をだしている。クレージーテレサも前作にもまして大活躍。彼女の部下カブアの頼りなさもおかしい。
コスタは行方不明になったと届け出があった少女の母親を助けようと奮闘する。ここにもまた謎が浮かび上がる。ローマのマフィアたちの生態もくわしく描かれている。ぎっしりと読みどころが詰まっている。

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2007年04月26日 00:32に投稿されたエントリーのページです。

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