昨夜は日記やミクシィを片付けたあと、眠るまでアン・ペリー「十六歳の闇」を読んでいた。ちょっと軽いなと思って寝ついてしまったのだが、明け方自分の寝言、「わたしがついて行ってあげるから・・・」という大声で目が覚めた。なんとまあ本書の主人公シャーロット・ビットになりきっていた。しかもそれからまた寝ついたと思ったら、内容は忘れたが殺人事件を推理している。これはちょっとやばいかも。今夜から寝る前に読む本は絵本か童話にしよう。
ミクシィのコミュで馬車が走るロンドンが舞台だと教えてもらって、はじめて読んだのだが、本書はアン・ペリーのトーマス・ビット警部と妻のシャーロット・ビットものの6作目。ヴィクトリア時代のロンドン、銀行家の3人娘の次女シャーロットは独立心の強い娘で、姉が連続殺人事件の犠牲になったとき、担当したビット警部と身分の差を超えて結婚する。妹のエミリーは反対に貴族と結婚して伯爵夫人となっている。結婚以来シャーロットは夫の担当する事件の解決に協力してきた。
今回はスラム街の中でも危険な場所、テムズ川の流れをせき止める大水門に流れ着いた死体が見つかったことからはじまる。死体は上流階級の16歳の少年だった。溺死といっても川ではなく浴槽で殺されたらしいこと、最後の食事は豪華なものだったこと、しかも初期の梅毒の症状があり、同性愛者と性交渉をもっていたのがわかる。
ビットは貴族の家に聴き込みに行くが、なかなか話をしてもらえないし、上司はビットの態度が気に入らない。証言によって少年の家庭教師ジェロームが逮捕されて裁判が行われ、死刑判決がでる。ビットはなにか腑に落ちない思いで、シャーロットに話をする。ビットにはできないが自分ならできると、シャーロットは貴族階級の家に入り込んで探るべく、妹の協力を得ようとする。
しっかりした大伯母は二人とともに、お茶やパーティに出かけて協力する。【わたくしたちと労働者階級の基本的な違いは、わたくしたちにはそのほとんど見えないものを見るだけの時間と機知があるということ。これこそまさに上流であることの神髄なのよ」】そして子どもの売春の反対運動をやろうという話にまで発展する。