長い映画歴を誇るわたしだが、ここ数年は一生でいちばん映画を見ていない時期だった。この「トレインスポッティング」(1996)だって、上映されるとなればすぐに映画館に走るはずの映画なのに。
先日、同じ監督の「ストランペット」を見た。2002年のイギリステレビドラマである。街の詩人とパンクっぽい少女の恋物語だった。汚いアパートで暮らす詩人が、街で見かけた少女を助けて連れて帰り風呂へ入れてやる。そしておもちゃのギターを渡すと少女はギターを弾き歌を歌う。それならと本物のギターを渡して二人で歌いまくり、詩人は壁に言葉を連ねる。それを聴いていた男がこれはモノになるとロンドンへ連れて行く。テレビドラマらしい都合のよいストーリーだったが、おもしろかった。それじゃ「トレインスポッティング」見なきゃあね。
「トレインスポッティング」は思っていたとおり、スコットランドの若者たちの出口なし状態を描いて切ない映画だった。しかし、その描き方がまれに見る汚さ(笑)。主人公のレントンはスコットランドでいちばん汚いトイレの浄化槽の中に吸い込まれてしまう。また仲間の一人は酔っぱらって女の子の家に泊まってシーツをウンコだらけにして、そのシーツを母親と洗濯すると取り合いして部屋中に飛び散る。そこまでやるか。
麻薬常習者3人と麻薬はやらないがすぐにだれとでも喧嘩する仲間の張りつめた画面が続く。麻薬よりはとディスコへ行って女の子をあさっていると、ものすごい美女が目をかけてくれる。彼女の家へ行ってベッドルームでセックスのあと、部屋から出てソファで寝るように言われる。翌朝、両親といっしょの朝ご飯で、彼女はしらっとしている。あとで聞くと中学生だった。
レントンは大変な苦労の末に麻薬を断って、ロンドンで不動産業に就職して真っ当に働くが、仲間2人に居着かれて職を失い、結局故郷に帰る。その後、麻薬取引の話があり、レントンはせっかくの預金を全部出すはめになる。4人はヘロインを抱えてロンドンへ行き、取引はうまくいくが、喧嘩好きな仲間がバーで大喧嘩、その夜みんなが寝ているところを、レントンはすべて持って逃げる。一人には分け前が手に入るように手配しておく。
こんな映画だった。10年前の映画におどろいとったらあかんね。いまのイギリスの青春映画が見たいなぁ。