「スモーク・シグナルズ」(1996)のクリス・エア監督は、シャイエン族とアラパホー族の血を引き継ぐアメリカの映画監督である。実はさっき気がついたのだけれど、去年の10月に見た「エッジ・オブ・アメリカ」が彼のもう1本の映画なのだ。ミクシィに軽くこの映画のことを書いたら、「マイノリティや人種モノを扱った映画が気になっている」とのコメントがあった。あら、それなら同じようにアメリカ原住民が主役の映画があるよと返事したのだが、感想を書いているからそれも読んでもらおうと、ブログを調べたら同じクリス・エア監督の作品だとわかった(ケガの功名?)。
インディアン居住地に暮らすアメリカ先住民の青年ビクターは、12歳のとき飲んだくれの父親が出て行ったあと、母と二人暮らしである。親友のトーマスは生まれた年の大火事で両親を失い祖母と暮らしている。
そしていま、22歳になったビクターに父が死んだという電話があった。行くと言ってしまったがお金もないしと悩んでいると、トーマスがお金を入れた瓶を持っていっしょに行くと言う。トーマスは火事のときのビクターの父に救ってもらったのでお返しをする気持ちである。2人は生まれてはじめて居留地を出て長距離バスに乗り、アイダホからアリゾナまでの旅をする。
トーマスは髪を三つ編みにしていつもスーツを着ている青年。ひどいおしゃべりに旅の間悩まされながらも、いっしょに白人に差別されたりしながら、父の住んでいたトレーラーハウスに到着。電話をかけてきた女性がいて、父のことを父のように愛していたと話してくれる。そして父は火事を出したのは自分の責任だと家族を捨て家を出たと言う。長い髪を父のナイフで切って喪に服すビクター。
父の遺灰の入った壺とバスケットボールを手に、父が家を出たときの車での帰り道、白人一家との事故で保安官につかまったりと大変。ビクターは母が、トーマスは祖母が待ちかねていた。ビクターはスポーケン川に遺灰をまきにいく。
バスの中で白人に席を取られて、口論はするものの結局うしろの座席に座る。ビクターはトーマスに「ダンス・ウィズ・ウルブス」を「200回見たやろ」と冷やかす。そのあとで歌をうたって気持ちを取り戻す2人の若さと哀愁がよかった。