« 松岡正剛「17歳のための世界と日本の見方」 | メイン | 麻生十番 きりん屋のシンプル基本カレーセット »

フランソワ・トリュフォー監督「恋のエチュード」

恋のエチュード〔フランソワ・トリュフォー監督傑作選10〕 フランソワ・トリュフォー「恋のエチュード」(1971)を見たのは70年代前半だったと思うが、道頓堀の映画館はがら空きだった。トリュフォーの映画だからという思い込みがあったので、なんだこれは文芸映画やんかとがっかりしたのを記憶している。それ以来なのだが、今回はとても考えさせられるいい映画だった。
今回、タイトルを見て気がついたのだが、原作がアンリ・ピエール・ロシェなのね。ジャンヌ・モローがめちゃカッコよかった「突然炎のごとく」(「ジュールとジム」)と同じ人である。「突然炎のごとく」は男性2人(親友)と女性1人、「恋のエチュード」は女性2人(姉妹)と男性1人の物語である。どちらもフランス人と異国の人との恋を描いている。

20世紀初頭のパリに母と二人で暮らすクロード(ジャン=ピエール・レオ)の家に、イギリスから母の友だちの娘(アン)が立ち寄る。彫刻を勉強しておりロダンが好きと言い、ぜひ妹(ミュリエル)に会わせたいと言う。クロードはイギリスを訪ねる。ミュリエルが目が悪く病弱だが、だんだん二人は惹かれあって結婚しようとなる。クロードの母が反対のためにやってくる。結局、一年後に二人の愛が変わらなければ結婚と話は決まり、クロードは母とフランスへ帰る。
美術評論家となったクロードは画家の女性とつきあったりして華やかな生活を送るようになり、ミュリエルに別れの手紙を書き母に見せる。ミュリエルからは承知したと返事が来るが、彼女はクロードに固執している。
パリへ出てきたアンとクロードは仲良くなるが、アンは他の男と旅に出る。その後、アンはミュリエルを連れてパリへ来るがミュリエルはクロードとアンの関係を知って苦しみ、クロードに別れの手紙を書く。
姉妹の二人を愛したクロードは二人から去られ、苦しみの中で小説を書きあげる。ミュリエルがブリュッセルへ教師として行くときにカレーに立ち寄るのを知り、二人はホテルで抱き合う。出会ってから7年目である。ミュリエルは立ち去る。それから15年、ミュリエルは教師と結婚し子どもがいる。
アンと行ったロダン美術館の前にイギリスの子どもたちが見学に来ている。ミュリエルの娘がいないかと思うクロードは、タクシーの窓に映った自分の顔を見て、これが僕か、まるで老人だと独り言を言って立ち去る。

思い出しつつストーリーを書いた。2時間10分もある長い映画だが退屈しなかった。
ミュリエルとクロードの恋を見ていて嫉妬したと、クロードと愛し合うようになってからアンは語る。アンはイギリスへ帰り結核で亡くなる。
ミュリエルはクロードに真剣な恋をして最後に自分が決着をつける。その後は穏やかな日々を送れただろうか。
映画を見ながら、まるでブロンテ姉妹の作品を読んでいるような気がしていた。ミュリエルはエミリ・ブロンテによく似ている。

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://dp31082594.lolipop.jp/cgi/mt/mt-tb.cgi/842

About

2007年05月29日 01:05に投稿されたエントリーのページです。

ひとつ前の投稿は「松岡正剛「17歳のための世界と日本の見方」」です。

次の投稿は「麻生十番 きりん屋のシンプル基本カレーセット」です。

他にも多くのエントリーがあります。メインページアーカイブページも見てください。