1958年のフランス映画。レーザーディスクはいつ買ったんだろうか。美しい夢のような映画だけど、一種あほくささを感じていたのか、買ったときに見たきりでそのまま置いてあった。
いま見たらいろんなことがよく見えて、フランスの地方都市に住む大金持ちの生活や、そこの奥様の息苦しい生活から抜け出す道は浮気しかないという苦しさがひしひしと迫ってきた。
ディジョンの新聞社主アンリの妻であるジャンヌ(ジャンヌ・モロー)はまだ小さい娘がいるが、旧友マギーのいるパリへ月に一度出かけて遊んでいる。カッコいい遊び人ラウルが恋心を告白している。それが楽しいのかどうかわからないジャンヌ。
マギーとラウルをカップルとして招待した日に、ジャンヌの愛車が故障し通りかかったベルナールに送ってもらう。考古学者のベルナールは質素な服装と大衆車でジャンヌを送って行き、晩餐に招待される。ジャンヌはふだん笑わない女なのに、庭で待っていた三人におかまいなく高笑いし、部屋に入っても笑い続ける。
ちぐはぐな晩餐のあと、明日は早起きして釣りに行くことになり、一同寝室に引き取るが、眠れないジャンヌは白い透けた寝間着のまま外へ出る。庭にベルナールがおりいっしょに歩いて行くうちに、お互いに惹かれ合っているのを知る。暗い野原や小川や水車小屋、そして二人はボートに乗って水の上に横たわる。アンリ・ドカエのカメラが田舎の夜の風景を撮って素晴らしい。そしてジャンヌ・モローの美しさをこれでもかとばかりに見せてくれる。
恋人たちは屋敷にもどりジャンヌのベッドに横たわると朝になる。なにも持たずにそのまま行こうとベルナールは言い、ジャンヌは子どもも財産も置いて出て行く。手に手を取って出て行く二人を、釣り支度の3人はぽかんと見送るばかり。
さて、二人はゆるゆるとベルナールの車で行き、途中カフェに入って朝食をとる。昨夜は完璧な恋人どうしだったが、いまは不安がある。しかし後悔はしていないとジャンヌは思う。
ここで映画が終わるが、ここから生活がはじまる。サガンの小説で恋に落ちて同棲したものの、お金のない生活ができずに、元の鞘にもどるというのがあった。また、恋に落ちた相手と暮らすために元の生活を捨てたのもあった。