シェトランドといえばシェトランドセーターしか思い浮かばなかったが、この間からアン・クリーヴスの「大鴉の啼く冬」(創元推理文庫)を読みはじめて、えらい北にある島なのだと認識したところである。
川出正樹氏さんによる解説に、この島を舞台にした作品はイアン・ランキンの「黒と青」と、もう1冊ダンカン・カイルの冒険スパイ小説の2冊しかないと書いておられる。とはいえ、両方とも複数の舞台の一つであって、全編をこの最果ての島にしたのは本書がはじめてだそうだ。
ということなので、イアン・ランキン「黒と青」を出してきて、シェットランド島にリーバス警部が行くところを探した。リーバス警部はスコットランドはエディンバラの場末の警察署に勤務しているが、事件を追ってアバディーンからシェトランド島のサンバラ飛行場までヘリコプターで飛ぶ。アバディーンから島までフェリーで行けば14時間かかるそうだ。なんと北緯60度、もうちょっとで北極である。
迎えにきた島の警官はリーバスの手伝いをするつもりだったが、リーバスが断ると「でも、わたしは警察に20年勤めているんですよ。これが初めての殺人捜査なんです」と言うくらいの犯罪と無関係の土地なのだ。
その島で女子高校生の絞殺死体が発見される。シェトランド島の警察官ペレス警部の着実な仕事ぶり。あと三分の一読めば全貌がわかる。早く読も。