ジョナサン・カプラン監督「ラブ・フィールド」(1992)は、ミシェル・ファイファーがアカデミー賞にノミネートされたというのに、ビデオ発売しかされていない。
わたしはミシェル・ファイファーがずっと好きでなかった。大ヒットした「恋のゆくえ/ファビュラス・ベイカー・ボーイズ」(1989)はわざとらしいと思ったし、大好きなダニエル・デイ=ルイスが恋いこがれる「エイジ・オブ・イノセンス/汚れなき情事」(1993)の貴族夫人は、違う女優にやってほしかった。
それが、ジョージ・クルーニーを見に行った「素晴らしき日」(1996)では、クルーニーと丁々発止とやり合う建築家の役がぴったりで、いままでの偏見を捨てて好意を持った。彼女の映画はこの3本しか見ていないけど、今回「ラブ・フィールド」を見て、こういう役がぴったりだなと思った。
ダラスに住む平凡な主婦ルリーンはケネディ夫妻の熱烈なファンで、ダラスに来た夫妻を一目見たいと空港へ行く。その帰りにテレビニュースで夫妻暗殺を知り、葬儀に行こうと決心する。夫に言っても相手にされず、夜中に一人抜け出して長距離バスに乗る。バスは前に白人、後ろは黒人とまだ決まっていた時代である。白人席のいちばん後ろに座ったので、すぐ後ろの少女を連れた黒人男性と言葉を交わすようになる。
バスが休憩中に少女を白人トイレに連れていったルリーンは少女の体の傷に気づき、男性を誘拐犯と勘違いしてFBIに誘拐犯がいると電話してしまう。実は施設に預けてあった娘を北部へ連れて帰る途中だったのだが、ひょんなことから3人はFBIに追われる立場に。その後モーテルまで来た夫に殴られて逃げ出し、車を盗んでの逃避行。結局は逮捕されて3人はばらばらになる。
最後は一年後、離婚成立してすっきりした彼女が娘の施設にやってくる。父親が引き取りにくる日だ。彼と出会ってキスを交わして別れたものの、彼女の車がリターンしてくるところで終わり。