アフリカの少女がさっそうと歩いている表紙を見て、ボツワナの女性探偵マ・プレシャス・ラモツエ(アレグザンダー・マコール・スミス「No.1 レディーズ探偵社」シリーズ)を思い出した。作者紹介を見ると作者ニキ・ダリーは南アフリカのケープタウンに生まれ育ち、いろんな職業を経て現在は絵本作家として活躍している人だ。南アフリカはボツワナの隣国である。
「赤ずきんちゃん」を下敷きにした物語だけど、少女やおばあさんやおじいさん、そして道路や市場などの背景は色彩が豊かで、まさにアフリカって感じ。
サルマという少女がおばあさんに頼まれて買い物に行くんだけど、支度する姿がおしゃれで、マ・ラモツエの少女時代もこんなんだったかなと思う。スカーフをかぶって、ンタマ(巻きスカート)を腰に巻き、ビーズのネックレスをかけ、黄色いサンダルを履いて、頭にザルのようなカゴを乗せて出発する。無事に買い物をすませて帰り道、暑いので近道をして怪し気なところ(下町の盛り場みたい)を通る。そしたら犬が話しかけてきた。
助けるようなことを言いながら、荷物もサンダルもンタマも盗られてしまう。サルマはおじいちゃんが、クモのアナシンのかっこうをして昔話を語っているところへ行き、事情を話す。おばあちゃんが危ないと急いで帰ると、サルマに化けた犬が目の悪いおばあちゃんをだまして危ない目にあわすところだった。
とても明るい素敵な絵本で何度もめくっては楽しんでいる。今年1月に出たばかり。(さくまゆみこ訳 光村教育図書 1500円+税)
