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佐藤隆介「池波正太郎・鬼平料理帳」で春の献立を考える

季節が変わるたびに食器棚の下段に並べてある料理本の中から本書を取り出してくる。丸元淑生さんの料理本以外ではいちばん出番が多い。
今日はポランの宅配に頼んであったニラが届いたので、ビールでニラレバと決めた。菜花もあるので茹でてカツオと炒めた。あとは常備菜と味噌汁でいけた。
スーパーにトリのレバーを買いに行って、「春野菜」のコーナーを眺めるといろいろある。若ごぼう、うど、ふき、菜花、きぬさや、たらの芽・・・。そうや、帰って「鬼平料理帳」を出して春の献立を研究しよう。
本書が楽しいのは、池波正太郎の語りが先にあるのと、料理の話の前に「鬼平犯科帳」からの一節が抜き出してあるからだ。

「特別語り下ろし 江戸の味・池波正太郎」は、江戸時代のことをいろいろと教えてくれる。武士が食べていたものとか、料亭の味とか、酒の飲み方とか。池波さんの若いときはまだ女郎屋があったようで、吉原遊郭で朝帰りするときに女郎さんがつくってくれた料理がおいしかったんだって。〈浦里(うらざと)〉というんだけど、ちぎった梅干しを入れて、大根おろしを入れて、揉み海苔をかけて、お醤油をちょっと落とす。それと〈玉子のぶわぶわ〉は油揚げを細く刻んで甘辛く玉子と炒ったもの。

その後に季節ごとの料理がある。春のご馳走は「白魚と豆腐の小鍋たて」からはじまり、田螺(たにし)、独活(うど)、蛤、鮎並(あいなめ)、わけぎ、菜飯など食欲をそそる。料理の作り方のほかに佐藤さんの池波正太郎に対する思い出や思い、幼少のころの思い出など、ゆったりとした気分になる。何度読んでもおもしろい。(文春文庫 400円)

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2008年03月19日 00:52に投稿されたエントリーのページです。

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