先日「完璧な絵画」を読んだら次の作品を読みたくなって、以前読んだと思いつつ図書館にあったので借りてきた。読み終わって旧日記を調べたら2002年12月に書いていた。まだこちらに移してないので、早く移してレジナルド・ヒル アーカイブを整えなくては。
そのときに「ご存じ、“聖三位一体”の男たち」という言葉がわかってきたと書いているが、まだまだわかっていなかったのがわかった。最初にウィールド部長刑事がエンスクームのわが家から出勤途中で羊を追うジョージ・クリードと出会う場面、「完璧な絵画」を読んでいるから、にっこりできる。ウィールドはゲイであることをそれまで隠して生きてきたが、エドウィンと暮らすことによって明らかにし、その幸せが仕事にも反映され自信を持たせた。本書ではダルジールが容疑者キャップと恋仲になることで途中で捜査から外れるが、ウィールドはしっかりと自信を持って頑張る。
パスコーは一人暮らしをしていた祖母エイダの葬式に出ている。姉のマイラは高級住宅に住んでおり、ずっと意見が食い違ったままだ。その夜は祖母の家に泊まって遺品の整理をする。
翌日、遺言に「遺骨は西ヨークシャー連隊本部に撒くこと」とあるので近くまで行くと、その土地は陸軍省によって開発用に売られたという。博物館はまだあるというので行って密かに撒いていると、怒鳴り声が響いた。
博物館の管理人スタドム少佐との会話、そして資料で曾祖父ピーター・パスコー軍曹のことがわかってくる。曾祖父は第一次大戦中に処刑されたという記録があった。訳者あとがきによると三百人余りのイギリス兵が戦地の軍法会議で死刑を宣告され、銃殺されたという事実がある。一部を除きその裁判が形ばかりのものだったという。最近になって問題視され、裁判はくつがえされなかったが、各地で英霊として認める動きが出てきたという。
パスコーは取り憑かれたように曾祖父の死について調べ始める。
一方、パスコーが休んでいる間に、製薬会社の研究所を動物擁護運動グループが襲うという事件があり、その騒ぎの中で泥の中から人骨が発見される。
最後はパスコーが調べていた問題と事件が不思議に絡み合って、ダイナミックに解決に向かっていく。
ウィールドが後の作品でエンスクームで猿と対話する場面があるが、その猿がどこからきたのかもわかった。この調子では最初から全部読み返さんとあかんな。