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羊羹は夜の梅の厚切り

先日姉のところへいくとき、お茶菓子を買ってきてと言われたので「とらやの羊羹」を持っていった。お互いの年齢のことを考えて小さいパックの詰め合わせにしたのだが、いざお茶となると大きいのを買ってきたらよかったと思った。やっぱり羊羹は厚切りしてお皿にのせるべきだ。
というようなことを考えていたら、持ち歩いている文庫本、夏目漱石「草枕」で羊羹を食べるところを今日見つけた。西洋の菓子にはこれほど快感を与えるものはなく、羊羹は思わず手を出して撫でて見たくなる、とある。主人公の画工は菓子の中で羊羹が尤も好きだそうだ。
それでまた思い出した。ずいぶん昔、家にあった「主婦の友」かなにかの連載小説で、若者が偉い人のところへ羊羹を持っていくシーンがあった。その偉い人は羊羹が好きで特に「夜の梅」が好きなんだって。そして「夜の梅」は漆黒の夜に梅の香りがすると羊羹を食べながら言う。その一節が忘れられず、いまもわたしは「夜の梅」が文学的(笑)に好きだ。ずっしりとした羊羹「夜の梅」を一本買ってきて、厚切りしておやつに食べるのが目下の夢。

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2008年05月14日 02:20に投稿されたエントリーのページです。

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