この正月は振袖どころか着物を着た人を見ていない。華やかなところへ行かなくても毎年どこかで見ていると思うのだが今年は見かけていない。少しさびしい。
夏は浴衣を着た人をたくさん見たし、浴衣の変わった着こなしもたくさん見た。服の延長で着ているのが楽しい。
私は自分では着物を着ないし(持ってないし)、着るのもうまくないけど、畳み方はなぜか知っていて、泉北団地に住んでいたころは近所の若いお母さんに教えてあげた。着物、羽織、長襦袢、コート、みんなうまく畳める。
中原淳一の「きもの読本」を開くと、淳一描く着物姿の女性たちが、つつましやかに立ち居振る舞い美しく現れて、開くたびにわくわくする。日本髪からひっつめたモダンな髪型までいろいろ、友禅の振袖姿、しゃっきりと縞の着物、昭和初期のモダンな着物、そして着物の着方などいろいろ。
着物の柄や色づかいについての細かい説明、着物に合った髪の結い方。ここ数日ストーブの前に座ると開いている。淳一描く少女たちってなんでこんなに美しいんだろうといつも思う。大きさと厚さがちょうど手にあう美しい本だ。(中原蒼二監修 平凡社 1600円+税)