サラ・パレツキーのエッセイ「沈黙の時代の作家」を読むために、今日が発行日なので「ミステリマガジン」を買いに行った。心斎橋のブックファーストで手にしたら、今月は「特集 幻想と怪奇 ポー生誕200周年号」だった。これだったら“一粒で二度おいしい”だわ。
まず、サラ・パレツキーのエッセイの5回目「真実と嘘とダクトテープ」を読んで、最初のページにもどった。
お気に入りの書き手がいるかと見ると、ポーを主題にした短編にS・J・ローザンがある。エッセイにローレンス・ブロックと巽孝之がある。よしよし。
まず、S・J・ローザンの「春の月見」を読んだ。リディア・チンとビル・スミスのシリーズではなく、ジャック・リーとモリー・ローという中国系の男女が出てくる。二人はシカゴ大学で東アジア文化の勉強をして、短歌と歌麿を通じて意気投合した。いまはジャックは私立探偵、モリーは個人美術館の管理責任者になっている。モリーの雇い主が買い入れた青銅の仏像が偽物とすり替わっているのを、なんとかしたいとモリーが電話(iPhoneが高々と「東方紅」を奏でる)してくる。ちゃんとポーの遺品という骨董品が出てくるし、うまく決着をつける。
ポーの家や墓があるボルチモアの女性探偵テス・モナハンが活躍するローラ・リップマンの「ストレンジ・シティ」を読み返そうと思う。
(ミステリマガジン8月号 840円)