昼がこよなく好きな白い猫と、夜がこよなく好きな黒い猫の話。
昼のぬくもりとざわめきの中、白い猫が日だまりにまるくなっている。暖かな日射しとかすかな風の中にいると幸せ。黒い猫は夜のしじまの中を歩くのが好き。黒い猫は孤独なので夜いっしょに過ごそうよと白い猫を誘うと、昼間をいっしょに過ごしてと白い猫は言う。
昼間の生活、コツコツと道を歩く靴の音。野原には花と蝶、台所にはおいしそうな匂いがただよい、町の家々のポーチには編み物をする女性たち。ご飯もわくるない。そして夜になって白い猫は怖がるが黒い猫が励まして夜を見せに出る。子どもはベッドに入り、大人たちはホールで踊っている。水際まで降りていくと漁師が残しておいた魚があるので食べる。そこへキーキーというネズミの声がする。
【「よるは、お気にめしましたか?」くろいねこが たずねました。「ええ、とてもね」しろいねこが こたえました。「それに、ねずみにも、気をそそられるわ」】
そして、白い猫も夜がこよなく好きになって昼には眠るようになった。そして夜ごと夜のしじまの中を歩きまわるようになった。
マーガレット・ワイズ・ブラウンさんて夜が好きな人なのかな。猫は夜の動物だけど、こんなにはっきり白い猫が夜派に変わるなんてね。レナード・ワイスガードさんの絵がとてもしゃれているし、懐かしい感じがする。使っている色が白と黒と黄色のみで、白地に黒で絵を描き、黄色を明かりや服の色やアクセントに使っている。2匹の猫がむちゃくちゃカワイイ。1942年の絵本を今年2009年1月に日本で発行。
(ほしかわ なつよ訳 童話館出版 1600円+税)