今夜は細野ビルヂングで「TTRライブ能 in 細野ビルヂング」(T=小鼓方:成田達志、T=大鼓方:山本哲也、RはRevolutionの略)の3回目の公演があった。今回の公演(七夕ライブ)のテーマは「逢うこそ別れなりけり」。
出演は、TTR能プロジェクト 小鼓方:成田達志、大鼓方:山本哲也。
ゲストが、シテ方:片山清司、上野雄三、浦田保親、笛方:竹市学、太鼓方:中田弘美。
演目( )内は解説から抜き書き
1部
笛一管「音取」(厳かな前奏曲)
舞囃子「養老 水波之傅」シテ 上野雄三(養老の滝の水の霊力を讃える祝言曲)
舞囃子「楊貴妃 臺留」シテ 片山清司(絶世の美女楊貴妃、玄宗と再び逢えない)
2部
素囃子「三番三」より揉出(三番三の登場楽)
素囃子「祈」道成寺より(蛇になった女の悲しみ苦しみ)
居囃子「俊寛」(孤島に残された俊寛の別れの叫び)
舞囃子「石橋」シテ 浦田保親(浄土に舞う獅子)
前2回の公演は良い場所に座れたので堪能できたが、今日は後ろのほうで橋掛かりのそばだった。大きな柱が邪魔になって舞台が見難く、特に太鼓と鼓が全然見えなくて残念だった。でも「養老 水波之傅」で、上野雄三さんが目と鼻の先というか、扇が顔に触れるぐらいの位置まで近寄られたので満足した。
上野さんも「楊貴妃」の片山さんも面(おもて)をつけないで舞われる姿を見て、なんかとても満足した。紋付袴の日本男子の姿が好き(笑)。
上野さんが引っ込まれてすぐに片山さんが出て来られて、次の舞になるところも緊張感があってよかった。二つの舞囃子の連続で緊張も持続していた。
7時から9時近くまで2時間、昨日の夜更かしの上に軽食を食べてすぐに行ったので、眠くなるかと心配したが、どうしてどうして、謡う声が心地よかった。演者が見えない分、お囃子がよく響いてジャズを聴くように膝を揺らしていた。
何度も緊張と心地よさと書いたけど、もうちょっと掘り下げて、この感じを言葉にしてみたいものだ。
帰り道で年配の方が話しておられたのが聞こえてきた。「今日はよろしおしたなぁ。最初の音を聴いたとき、今日はいつもと違うでぇと座り直しましたわ。ほんまによろしおしたなぁ」。そうなんや、やっぱり細野ビルヂングという場が緊張を誘って良い演奏になるんやな。