「ミステリマガジン」1月号 作家特集イアン・ランキン
「ミステリマガジン」を買っていた時期はずいぶん長い。創刊号が出たころから買っていたように思う。当時はとてもおしゃれな雑誌だった。ミステリーから離れた時期があったが、また10年くらい前から買いだして、2年くらい前まで毎月買っていた。いつも同じような誌面に飽きたのと、経済事情が悪くなったこともあって、最近は気に入った特集のときだけ買っている。たまに図書館で読む。
今月はイアン・ランキンの短編小説が5篇入っているという広告を見て買いにいった。お目当てのジョン・リーバス警部のは2篇ある。
クリスマスストーリーの「サンタクロースなんていない」はリーバスと恋人のジーンが、ホテルで催されるクリスマス特別企画「ミステリの夕べ」へ行って出くわした事件の話である。刑務所から出所後9週目のジョウイは、国から支給されるわずかなお金でワンルームアパートで暮らしている。スコットランド議会でエイチスン議員の意見が通れば、お金の支給は止められ、すぐに浮浪者の仲間入りである。暖房がままならないので、彼は毎日図書館に行って本を読んでいて、エドガー・アラン・ポーに出会った。ポーの本の中に「盗まれた手紙」があった。ジョウイはそれにヒントを得て、サンタクロースの衣装を貸衣装屋で借りる。サンタクロースになればホテルにも自然に入り込める。そう、そこでリーバスと出会うのである。とても気持ちの良い終わり方で楽しい短編であった。あと4篇もよかった。


