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アレグザンダー・マコール・スミス アーカイブ

2007年05月05日

いまイギリスのミステリーがおもしろい

ミクシィの「女性私立探偵たち」コミュで紹介された本を読んでいる。アレグサンダー・マコール・スミス「No.1 レディーズ探偵社、本日開業」(ヴィレッジブックス)からはじまる、アフリカはボツワナの女性探偵マ・ラモツエのシリーズである。読みたいとコメントを書いたら、Rさんが親切にも翻訳がでている3冊を送ってくださった。ミクシィありがたや。
読み終わったら1冊ずつ感想を書くけど、とっても楽しい読書である。著者はジンバブエ生まれのスコットランド人だ。それでふと最近イギリス人が書いた本がおもしろいと気がついた。ローマの警察ものを書いているデヴィット・ヒューソン(「死者の季節」「生贄たちの狂宴」ランダムハウス講談社)もイギリス人だし、少し前に出たケン・ブルーウン(「酔いどれに悪人なし」「酔いど故郷にかえる」ハヤカワ文庫)はアイルランド人だ。ピーター・トレメインの修道女フィデルマのシリーズ(創元推理文庫)は7世紀アイルランドの物語である。先日図書館で借りて同じ作者の「アイルランド幻想」(光文社文庫)をぼちぼち読んでいるが、怪奇幻想というかなかなかおもしろい。
先日読んだアメリカの女性作家ミーガン・アボット「さよならを言うことは」と少し前に読んだローリー・リン・ドラモンド「あなたに不利な証拠として」(両方ともハヤカワポケットミステリ)に余裕とユーモアを感じなかったので、いまの読書がたのしくてしかたがない。

2007年05月07日

アレグザンダー・マコール・スミス「No.1 レディーズ探偵社、本日開業」

No.1レディーズ探偵社、本日開業—ミス・ラモツエの事件簿〈1〉 アレグザンダー・マコール スミス著者のアレグザンダー・マコール・スミスは1948年にアフリカのジンバブエで生まれたスコットランド人。ジンバブエは本書の主人公、マ・プレシャス・ラモツエが活躍する、No.1 レディーズ探偵社のあるボツワナの隣国である。ボツワナは南部アフリカにあって、ダイアモンド鉱山がある恵まれた国で、紛争などには無縁な国であるらしい。
女性には名前の前に「マ」がつき、男性の場合は「ラ」をつける。名前を知らないときは「マ」「ラ」と呼ぶ。
主人公のマ・プレシャス・ラモツエは、早く母を亡くしたが父と父の従姉妹に愛情をたっぷり受けて育った。若いときにジャズミュージシャンに惚れこみ、父の反対を押し切って結婚し妊娠したが、ひどいDVを受けて離婚。悪夢のような結婚生活とはかなくも美しく5日間を生きた子どもをもった。
14年間面倒をみていた父が亡くなり、34歳になったマ・ラモツエは父の残した牛を売ったお金で探偵事務所を開く。町に出るとまず家を買い、家の一部を抵当に入れて事務所購入の費用にあてる。自動車修理工場を経営しているミスター・J・L・B・マテコニが中古のタイプライターを運んでくれ、秘書学校から秘書を紹介してもらった。〈No.1 レディーズ探偵社〉の看板をかけ、ボツワナ初の女性私立探偵の誕生である。
開業の日、お茶ばかり飲んでいるところへ、行方不明の夫を捜してほしいと依頼がある。都会の探偵なら卑しい町を歩いて捜すところを、マ・ラモツエは聞き込み調査のあと、夜になってから隣家の犬を借り、ライフル銃を持ってワニのいる川へ行く。
三人称で書かれており、ゆったりとした文体が心地よい。短編の集まりだが、ストーリーはつながっている。そして先にあった事件が後々に解決されたりする。太めのマ・ラモツエはアフリカ大地の女という感じ。女性私立探偵小説の新しい展開がうれしい。あと2冊続けて読もう。

2007年05月10日

アレグザンダー・マコール・スミス「キリンの涙 ミス・ラモツエの事件簿2」

キリンの涙—ミス・ラモツエの事件簿〈2〉 アレグザンダー・マコール スミス7日に書いた「No.1 レディーズ探偵社、本日開業」の第2弾である。こういう本は一気に3冊読むよりも、発行されたときにちゃんと買って読んでいったほうがよく味わえると思うが、まとめて貸していただいているのだから贅沢言うたらあかん。わたしの性格&生活がせかせかしているので、のんびりゆったりしているといらいらしてしまうというのはウソ(笑)、わたしなりに楽しくゆっくりと味わった。なにをおいても読み続けてしまう本は良い本だ(笑)。

「本日開業」の最後に自動車整備工場の経営者ミスター・J・L・B・マテコニに求婚されて、婚約したマ・ラモツエはこれからどっちの家で暮らすかを考えるが、ラ・マテコニの家はメイドがいるのに汚いので、マ・ラモツエのほうに住むことにする。メイドは昼間はだれもいないので、寝室に男を引っ張り込んだりして気まま放題にしていたから、この有利な立場を守ろうと必死である。
ラ・マテコニは素敵な女性と婚約してうれしくてたまらないが、孤児院にポンプの修理に行ったとき、院長に孤児2人(姉と弟)の世話を頼まれてしまう。2人を連れて町に買い物に買いに行ってマ・ラモツエとばったり。なにしてるのと言われて慌てるが、事情を話すと4人家族になろうと決めて自分の家に連れて行く。一方、気持ちが収まらないメイドはあの女のせいだと、つきあっている男から拳銃を手に入れて、マ・ラモツエを撃つつもりである。でも、それを知った男が警察に電話する。
アフリカに魅せられたアメリカ人の青年が行方不明になって10年、諦めきれない母親がNo.1 レディーズ探偵社に訪ねてくる。真相を調べると青年は亡くなっていたが、彼の妻と子を捜し出すことができた。マ・ラモツエはボツワナに古くから伝わるカゴを青年の母親に贈る。そしてカゴの小さな模様はキリンの涙だと言う。「キリンが女たちに涙を贈って、女たちはそれをかあごに編み込んだの」。このカゴが欲しいなぁ。
子どもたちモトレリとプソが健気で可愛い。きっと3冊目では活躍するだろう。それと秘書兼探偵助手のマ・マクチが楽しい。

2007年05月14日

アレグザンダー・マコール・スミス「No.1 レディーズ探偵社、引っ越しす」

No.1レディーズ探偵社、引っ越しす—ミス・ラモツエの事件簿〈3〉 (ヴィレッジブックス) アレグザンダー・マコール スミス2006年8月に発行されたミス・ラモツエの事件簿シリーズの3冊目。アフリカはボツワナ共和国の都市ハボローネで探偵事務所を開業しているマ・ラモツエは、自動車整備の仕事をしているミスター・J・L・B・マテコニと婚約している。結婚すると二人はふたつのビジネスとふたつの仕事場をもつことになる。目下の探偵事務所の収入はしれていて、秘書兼助手のマ・マクチの給料を出すのもしんどい。ラ・マテコニの事務所に同居することを考えて、そこの事務もしてもらうと話を決めた。ところがラ・マテコニの様子がおかしい。なにもする気がおこらなくなり沈んでいる。前作で婚約したので、今回は新婚生活中かと思いきや、マ・ラモツエは病気の婚約者のことも考えなければならない。引き取った子どもたちの世話は家政婦のローズがしてくれている。この国ではお金に余裕がある者が、貧しい者を雇うというべきという考えがある。一軒の家に人が入るとどこからか、使ってくれとやってくる。ローズもそうしてやってきて、あらゆる家事を引き受けている。
マ・マクチはラ・マテコニがいない工場を取り仕切り、見習工をうまく使って仕事を片付けていく。そのかたわら探偵仕事もやるというがんばりよう。
サバンナのキャンプでたき火しているグループが、裸の子どもを見つけ、その子はライオンの匂いがしたという「闇のなかの少年」という一章がある。マ・ラモツエは少年を引き取った孤児院の院長との会話で、「物事にはそっとておくほうがいいこともあります」と言う。動物が育てた子となれば新聞に書き立てられ、どこかへ連れて行かれるはめになる。その少年と病気療養中のラ・マテコニが関わる最終章があって、二人の前途にほのかに希望がわいてくる。
二人の女性探偵が引き受けた仕事を誠意をもって片付け、人と交わり人を助け収入を得る。人間とつきあえない少年がラ・マテコニと通じ合っていく。単純すぎるという人もいるだろうけど、気持ちのよい作品である。次の翻訳が待ちどうしい。

2007年05月21日

キリンの涙を編み込んだカゴ

今日はとってもうれしいことがあった。
数日前にアレグザンダー・マコール・スミスの「No.1 レディーズ探偵社」のシリーズを3巻まで読んで感想を書いた。わたしが全然知らなかったこの本を知ったのはミクシィの「女性私立探偵たち」コミュだった。大ファンのMさんと知り合い読む気になったところへ、Rさんが本を貸してくれた。
今日はそこへまた新しい展開があったのだ。Mさんが「No.1 レディーズ探偵社」のレビュー(ミクシィ最新レビュー)を書いたのだが、そのとき他にも同じ本について書いている人がいて、そのひとりはなんとボツワナ在住の方だった。積極的なMさんが彼にメールを出し、こちらのコミュにきてくださったのだ。そこでボツワナについての日常的な質問に快く答えてくださった。
そしてまあなんと! 遠からず帰国するので、そのときボツワナ・バスケット(キリンが涙を贈ってくれ、それを編み込んだカゴ)を持ってきてくれるとおっしゃるのだ。もちろん、わたしは遠慮いたしませぬ。Mさんの分と2個お願いしてしまいました〜 わあーっ、楽しみだ〜〜

2007年07月05日

「ボツワナ・ナイト」に参加しませんか

ミクシィでわたしが立ち上げたコミュニティ「女性私立探偵たち」に、Mさんが「 No.1レディーズ探偵社」(アレキザンダー・マコール・スミス)のトピックを立てられ、活発になってきたので、独立させ新しいコミュニティにした。Mさんが管理人である。
「 No.1レディーズ探偵社」は南アフリカはボツワナにある。作家はその隣国ジンバブエ生まれのスコットランド人。女性探偵の名前はマ・ラモツエ(女性には名前の前に「マ」をつける、男性には「ラ」)、太めで聡明で人情味のある女性である。
猛烈なファンのMさんに引っ張られて、わたしもシリーズ3冊を読んだ。そこへボツワナ在住の男性からのコメントが入り、なんと今月帰国の予定だという。それが大阪! あれこれのやり取りの後、大阪で会いましょうとなって、それなら他の方々も誘ってお話を聞こうとなった。Mさんは福岡からのご参加である。
8月25日午後6時から。行ってみようかなと思われるかたはご連絡ください。「届けっ」メールをご利用くだされば、わたしにメールがとどきます。
ボツワナのこと、アフリカのこと、女性探偵のこと、いろんなことを話し合って一夜を楽しく過ごしたいと思っています。

2007年08月27日

ボツワナのお土産「No.1 ルイボスティー」

ボツワナのお土産に「キリンの涙を編み込んだカゴ」と「No.1 ルイボスティー」をいただいた。今日はお茶の報告。
「No.1 レディーズ探偵社」シリーズでは、探偵事務所でしょっちゅうお茶を飲んでいるし、人が来るとお茶を出す。このお茶をブッシュティーと書いてあるが、ルイボスティーのことなんだって。それなら日本でも最近は健康食として売っている。「ポラン」のカタログにもあるのだが、ボツワナからのお土産となるとうれしさが違う。でも、飲んでしまったら買えると思うと余裕あり。
ボツワナで「No.1 」とつくことになにか意味があるのか聞いてみなくちゃ。このお茶は「No.1 Rooibos tea」である。
「ポラン」の説明書に書いてある通りに煎れてみた。〈約1.8リットルの水を沸騰させた中にティーパックを一包み入れて、弱火で約10分間沸騰させます〉
熱いのを飲んだらうまかった。さすが乾燥した暑さのボツワナで飲まれるだけある。残りは冷ましておいて飲んだら、別の味でうまかった。味は中国の紅茶「ラプサンスーチョン」に似ているが、あんなにクセは強くない。

2007年09月28日

キリンの涙のかご

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これがボツワナに2年間滞在したGさんが帰国するときに持って来てくださった〈キリンの涙のかご〉です。ボツワナに古くから伝わるかごだそうです。
アレグザンダー・マコール・スミス「No.1 レディーズ探偵社」に描かれている、ボツワナでただ一人の女性探偵マ・ラモツエは、依頼を受けて首都ハバローネから奥地へ一人で出かけます。帰り道で道ばたに座っている女性からかごを衝動的に買ってしまいました。ほしくはなかったけど、あまりに必死な様子にほだされて情け心を出してしまったのです。
そのかごを依頼人のアメリカ女性にプレゼントします。マ・ラモツエは言います。「この小さな柄は涙よ、キリンが女たちに涙を贈って、女たちはそれをかごに編みこんだの」。で、どうしてキリンは涙を贈ったのかという質問に答えて「キリンには何もなくて涙しかあげるものがなかったんじゃないかしら」
アメリカ女性の発見された孫の少年が、「それ、ほんとう、マ?」と聞くとマ・ラモツエは「そうだといいわね」と答えます。
このくだりを読んで、そのかごが欲しいと思いました。で、ミクシィの「No.1 レディーズ探偵社」コミュに「欲しい」と書いたら、Gさんが持って帰ってあげましょうと返信してくださったのです。まさかのまさか(笑)。
先月25日、Gさんの帰国を祝って「ボツワナ・ナイト」を開きました。そのとき授与式なんかして、ついにわたしのものとなりました。

上のかごは直径25センチ、もう一つは11.5センチです。
色、形、編み方、持ったときの感じがステキ。素朴でないところが好き。アフリカの風が吹いているような、なんともいえない味わいがあるかごです。

2008年03月21日

アンソニー・ミンゲラ監督

アンソニー・ミンゲラ監督が54歳の若さでお亡くなりになった。わたしは彼の映画を2本しか見ていないのだが、2本とも強く心に残っている。
「イングリッシュ・ペイシェント」(1996)はとてもつらくて、二度は見たけどもう見たくないほどせつない。クリスティン・スコット・トーマスがすごーくよくて、だからよけいにせつないのかもしれない。
「リプリー」(1999)は最初は同じ原作の「太陽がいっぱい」と比べて、へんな感じだったけど、もう一度見たら、これこそリプリーと納得できた。

去年、アレグザンダー・マコール・スミスの「No.1 レディーズ探偵社」シリーズを、ミクシィで教えてもらった。そしたらアンソニー・ミンゲラ監督で映画化されるというニュースが伝わった。ボツワナの女性探偵マ・ラモツエ役はジル・スコットとのことで、期待して待っているところだった。
亡くなられたことを知り、検索したら映画は2007年の「フィクサー」で終わっているのでちょっと慌てた。
これはおかしいと検索したらテレビ映画ということがわかった。1話1時間で全13話製作、アメリカ・カナダはHBO、イギリスはBBCが放映権を獲得したそうだ。日本には入ってくるのだろうか。

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