去年の8月に出たネットに関する本。マスメディアのいま置かれている位置と、ブログ等で発言する個人の立場について書いてあっておもしろく読めた。
佐々木さんは毎日新聞社の記者をしておられたが、いまは退社してフリーで執筆活動をされている。両方のことをわかって書いてあるので説得力がある。
マスメディアの人たちの傲慢さについては、わたしは実際に知っているので手を叩いて喜んだ(笑)。なぜ知っているかというと、ヴィク・ファン・クラブ発足当時の新聞社各社と女性誌からの取材があったから。次にサラ・パレツキーさんが来日されたときも同じような取材があった。ずっと後になって後味の悪かった「アエラ」からの取材があった。それ以来音沙汰がないのは、翻訳ミステリーが不振なのと、取材の前に私のネット日記を読み、こいつはアカンと先にわかるからだろう(笑)。
いま本当に残念なのは、これらの記事が書かれっぱなしだったということ。会報にいきさつを書いて記者に送っても、新聞が出てしまえば過去のことだからほっとかれるよね。
ヴィク・ファン・クラブの世話人だからということだろうが、シカゴに行ったことがあるとされたことがあった(産經新聞)。シカゴには行ったことがありませんと答えているのに。電話で抗議したら「すみません」と言ってたけど、行ったことにして箔を付けてくれたのであろう(笑)。こんなことは細かい問題だが。
ああ、いまなら、今日こんな記者がきてこんな話をしたとブログに書くのに。
ネット時代の個人のことを書いた章は、わたしが知らないことが多かった。「出会い系」にはまった女性、政治についての論議で活躍したブロガーたちのことも無縁だったから、こういうこともあったのだと知った。
ミクシィについては、わたし自身が小さくても渦中にあるわけだから、そういうこともあるのねっていう感じ。
しかし、この本、表紙を見ても著者の気概がなにも伝わってこないヘンな本だ。わたしは佐々木俊尚という著者の名前で読んだけど。(講談社 1600円+税)